イギリス🇬🇧の感染症専門医🧑⚕️が書いたUPF(ULTRA PROCESSED FOOD:超加工食品)についての翻訳本です。428ページという厚さ。最近食に関する本📗に興味があり色々読んでいますが、この本はこれ食べるな、これ食べろ、とか減量のためには、という本ではなく、超加工食品について、著者が調べた事実を淡々と記し、どうするかは読者が決めること。というスタンスです。
今まで、糖質とかタンパク質についての本を読みましたが、超加工食品について特化してこれだけのボリュームを読んだのは初めてです。
一冊読み終えて、サマリーとして私の頭に残ったことは
- 1. 超加工食品は体に悪い。 特に乳化剤と人工甘味料。
- 2. 超加工食品は企業が利益を出すために、工業的に作ったもの。食物ではない。どれだけ人間の体に悪いかは企業は知ったこっちゃない。利益を出して自分がビジネス的に成功することしか考えていない。
- 3. 売り上げを伸ばすために、買い手が病みつきになる工夫を色々としている。
- 4. 超加工食品が、子供の肥満の一つの原因である。
- 5. 超加工食品を製造する会社は、規模が大きく役所、政府も買収可能。買収されて言うべきことを言わない人や機関がいっぱいあるから世の中の人は真実に気づけない。
以前読んだ 『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』で、小麦を避けるべきだからパン🍞はなるべく食べない方がいい、と認識したのですが、パンには乳化剤が使われているのでよくない、と言うのをこの本を読んで知りました。
上記、各項目に関する印象的な記載は以下の通り。
1. 超加工食品は体に悪い 特に乳化剤と人工甘味料。
アルゼンチン🇦🇷とメキシコ🇲🇽では、有害な食品として、塩分、脂肪、糖分、トランス脂肪酸、飽和脂肪酸、カフェイン、甘味料に警告表示⚠️をしているそうです。著者はそれに合成乳化剤を加えたいそう。
乳化剤は腸の粘膜を薄くし、細菌が血流に漏れ出して全身の炎症を引き起こせるようになる、とのこと。
乳化剤を使っている食品は、
パン🍞、アイスクリーム🍦、チョコレート🍫、ホイップクリーム、バター🧈、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング
等々さまざま。
私の在宅勤務時の昼ご飯は、サンドウィッチ🥪(パン、マヨネーズ、ハム)とサラダ🥗(ドレッシング)+粉末スープ🥣。
今朝、パンの空き袋見たら、しっかり乳化剤、あと意味不明のカタカナ材(UPF)入ってます。
これよりも手作りおにぎり🍙にみそ汁にしたらどれだけ健康的なのでしょう!!
でもご飯は重いし、。。。ホームベーカリー買うしかないのか?と思いました。
アイスクリーム🍨も数年前まで、まったく違いを気にせず食べていましたが(遅すぎ?)今は、しっかり見てアイスクリームしか買いません!(ラクトアイス、アイスミルクは買いません!)
でも、それ以上の成分までは見ていなかったので、これからはアイスクリームの成分もさらに注意してみます。
著者はアイスクリームマシンを買ったそうです。
2. 超加工食品は企業が利益を出すために、工業的に作ったもの。食物ではない。どれだけ人間の体に悪いかは企業は知ったこっちゃない。利益を出して自分がビジネス的に成功することしか考えていない。
については、恐ろしい事実の記載がありました。
戦争中、食用脂肪が不足。ドイツ🇩🇪の石鹸🧼製造会社が製造方法が似ている脂肪も作れるはずと考え、脂肪酸、グリセリン、化学物質による香料等によりドイツ産石炭を石炭バター🧈に変容させる術を完成させた。食料不足のドイツ兵のためと開発されたが、安全性の実験が必要で、強制収容所にいる6,000人超えの被収容者を使って実験を実施した。その脂肪は犬🐕さえも食べなった。開発者はユダヤ人だったが、ヒトラーからその功績を絶賛され、アーリア人とすることになった。その後、Uボートの乗組員の食料として利用されたが、戦争末期、乗組員の乗艦後の存命期間は平均60日しかなかった。
恐ろしい😱
この逸話は、今現在もそのまま『UPFの目的は金を稼ぐことである。』ということです。
このドイツの会社は成り立ちから、現在までいろいろと形を変えているものの、その流れた先はいまのバイエル、BASF等だそうです。
3. 売り上げを伸ばすために、買い手が病みつきになる工夫を色々としている。
本の中で出てくる、たくさんの商品名はイギリス🇬🇧のものなので、キットカットとプリングルス以外はピンときませんでした。が、私は今まで『プリングルスはポテトチップスではない。』と意識したことがなかったです。
確かに、一度食べ始めたら完食するまで、途中でストップすることはまずないですね。
UPFは何かが脳に送る信号によって、満腹感を感じなくさせ、過剰な接収を促進しているそうです。
4. 超加工食品が、子供の肥満の一つの原因である。
アメリカ🇺🇸では、低所得の人たち御用達のお店があるのですが、そこで売られているのはノーブランドのUPFばかり。簡単に食べられる、茶色い食べ物ばかり。来ているお客は超肥満ばかり。
私は『なんだろう?このお店』と思い、一度お店に入ったことはありますが、本能的に『ここで売っているものは食べるべきではない』と感じ、出てきたことがあります。
5. 超加工食品を製造する会社は、規模が大きく役所、政府も買収可能。買収されて言うべきことを言わない人や機関がいっぱいあるから世の中の人は真実に気づけない。
国、業界、委員会、各団体、科学者、専門家、企業間の金銭的関係、利益相反を終わらせるべき。UPFを製造していて世界中🌎で販売しており、各種の組織、委員会に参加している企業として記載があるなかで身近な大企業は例えば ネスレ、ダノン。
UPFだけでなく、タバコ🚬業界も同じのようです。
と言うことで、ある程度のUPFの知識を得た現在、、、、
昨日の夕食は、ポークロイン🥩に塩、コショウ、小麦粉をまぶして焼き、サイドはほうれん草とパプリカをにんにく🧄、塩、コショウで炒めたもの(すべて生)でした。とってもおいしくてUFPゼロ。
こういう食事🍽️をしなくてはいけないんだな。と食べながらしみじみ実感しました。
冷蔵庫の中には、いろいろな味付け用の粉末パウダーやソースがありますが、先日のレストランでのドレッシングの件といい、だんだん食に関する知識が増えることによって、シンプルな味付けだけで素材がちゃんとしていれば、あれこれ加えなくても十分おいしいことを実感します。
つまるところ、定年女子が本当に子どものころに食べていた食事(50年前?)が一番安全なのかもしれない。
お菓子と言えば、地元のお店がつくる和菓子🍡、1店舗運営の地元のケーキ屋🍰さん、母手作りのお汁粉。混ぜるだけでおかずができちゃうような便利なものは記憶にない(子供だから料理🍳してないからわからないけど、そんなになかったんじゃないかなぁ?)
1970年代後半になると、かっぱえびせん🦐、ハートチップス❤️、カップヌードルなどを弟が際限なく食べていた記憶がありますが、その頃がUPF急拡大の始まりでしょうか?
著書は、自分であえてUPFを食べ続ける期間、食べない期間を繰り返し実験していますが、色々知識を得ていくと、UPFを食べたい気持ちがなくなる、とありました。
私も少し前から、出来合いの惣菜はあまり買いたくないと感じています。(これは健康面からだけでなく、この金額出すなら自分で作ったほうがいいやというコスパ面も大きいですが)この本から、また別の観点で買いたくなくなるものが増えそうな感じです。
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