12の批判的考察が記載されています。音楽を専門的に勉強した訳ではない私には、やや難易度高い内容もありましたが、本を読んで、今まで知らなかった事、驚いた事😱がいくつかありました。
まず、最も驚いたことは
1. 拍の強弱(upbeatとdownbeat)
我々は表拍(downbeat)が強、裏拍(upbeat)が弱と習ってきた。きっと今この瞬間も、日本中の音楽の授業ではそのように教えている事だろう。結論から言うと、西洋音楽で、downbeat が upbeat よりも強いと考えることは、間違いである。二拍子における、強弱・強弱という拍子感覚や、四拍子における強・弱・中強・弱といった拍子感覚はバロック以降の西洋音楽を演奏するなら、すべて完全な間違いである。
p.98 批判4 なぜ行進は左足から始まるのか
これホントですか?😱 今、『はじめの一歩』曲集で簡単な曲を使いながらロシア奏法を習っていますが、二拍子の強弱・強弱、四拍子の強・弱・中強・弱はまさにこの通りで習っています。それが完全な間違いとは!!ちょっとこれからピアノ🎹のレッスンどうしていいかわからなくなる!
2. 邦楽のルーツ
日本の古典邦楽作品は当道座に在籍した盲人たちによってのみ作り出された。当道座は五百年もの間、障がい者の組織として運営されていた。盲目の人たちの組織のため、全てが口伝で継承されてきた。
P87 批判3 邦楽のルーツ
これもびっくり🤪 知らなかった、、、、、 本の前半批判2の中に、同時期の西洋と日本の楽譜の比較があるのですが、そのレベル差がなかなかショックです。西洋🇩🇪は1865年 Wagnerの歌劇 トリスタンとイゾルデ。日本🇯🇵は1892年の小学校唱歌。その当時、日本政府直轄の音楽教育機関の長であった伊澤修二氏が、『音楽に日欧の差はない。』と発言されたそうです。ちょっとこれ恥ずかしすぎる、、、😣
3. 春秋社 ピアノ楽譜 井口基成
昔、リストの楽譜はリサーチしたものの輸入品で特にこれがいい、というのが見つからず、全音もリストのラインナップが十分になかった時、春秋社が『リスト集』としてかなり充実していたため集めてしまいました。
さらに、以前『鍵盤の天皇-井口基成とその血族 』という井口基成についての629ページにも及ぶノンフィクションを読んで、この楽譜ができるまでやその後について、井口氏について色々と知ったものです。
しかし、批判1 日本のクラシック音楽受容の躓き の中で、春秋社の楽譜使い続けて大丈夫なのだろうか?と思ってしまいました。
その他、装飾音についての記述、歌い方に関して等々、これからピアノ🎹を弾くに当たり、色々と参考になる内容満載の本でした。
しかし!!!上記1、拍の強弱について、モヤモヤ😶🌫️します。困ったなあ。
どなたか専門家の方教えてください!
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